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悪いねよりいいね

ICARUS サバイブイカルスの現状について

ICARUS サバイブイカルスは、2021年12月にSteam(PC)でリリースされたPvEサバイバルゲームです。プレイヤーは、テラフォーミングに失敗した惑星Icarusで、ソルという人物を通して様々な組織からの依頼をこなしていきます。

発売当時は、元DayZ開発者による新作、高画質な見た目に反したハーフプライス以下の脅威の安さ、サバイバルゲームと相性の悪そうな単発ミッションを重ねるゲーム性、しかもそれがリアルタイムの制限時間付き、火の不始末から家火事や山火事が起きるような周到なサバイバル要素・・・等々多分に話題になりました。(おそらく案件で)Shroudがやってた時もあります。

筆者は、あるアップデートを経て、このゲームを再開しました。Icarusはだいぶ遊びやすくなっていました。そこで、発売後のレビューなどを見て購入をためらっている方や、たまたま見つけて気になっている方、所持しているが容量も大きくインストールを迷われている方に向けて、現状のIcarusがどうなっているか伝えようと思います。

今も変わらない風景を保つ発売トレイラー

youtu.be

購入の経緯

飛ばしても大丈夫です。現在と異なる内容も含みます。

そもそもなぜIcarusを発売当時に買ったのかということです。一言でいえば、メリハリがあったからです。

Icarusは、ミッションベースのゲーム性であり、リアルタイムの制限時間が付きました。つまり、遊ぶ範囲や期限が決められています。自分の知っていたマルチプレイサバイバルゲームと言えば、7 days to dieやARKがありました。これらの問題は、目標がなくダレるということでした。自由な代わりに遊ぶ範囲に終わりがないのです。だから、周りがなんとなく抜けて、自分も皆もだんだんとやめるという、後味の悪いゲームになっていました。対してIcarusは、1ミッションを終えたらやめるとか、また別の日にミッションを終わらせるという目標を常にプレイヤーが持っているため、ダレるということはありませんでした。

自由なゲームは時間があるときは遊びやすいです。しかし、限られた時間で遊ぶ場合、目標の無いゲームは遊びにくいです。時間が取れないからです。私は、比較的ファストなゲームをやってきましたから、長くとも一区切りが15分以内でした。7DやARKは普通に単位が何時間とかになります。私も周りも常にその時間を費やすのは難しい状況でした。

また、こういったサバイバルゲームでは、周りの進行が早くなってしまい、いろいろと置いて行かれることもあります。Icarusは、初心者から上級者まで確実に役割が振れます。置いて行かれません。これはまず、最初から始めるというゲーム性があるからです。皆初めに、木を切って木材拠点を作ったり、獲物を狩って肉を集めたり、採集して包帯を作ったりします。これらはほぼ初期の状態でできることです。これをミッションごとに繰り返します。それ自体に初心者や上級者の差はあまりありません。次に、上振れが少ないからです。たとえば、「テックツリー」というアイテムの設計図を経験値で解除できますが、不要なものが多くあります。石の斧、つるはし、ナイフ、リペアハンマー、たき火、建築ピースの設計図があれば、最低限生存できますし、後は必要に応じていくつか解除していくだけで、ミッションの半数以上を終わらすことができます。最低限の設計図の物を作って終わらすことが、むしろ効率的で理想なのです。

このように、Icarusにはメリハリがあります。限られた時間でいかに効率的に毎回ミッションをこなすかが、このゲームの(少なくとも当時の)肝なのです。そのわりに、初心者でも上級者でもとりあえず集まれば数の力になりますから、切羽詰まったゲームにもかかわらず、ワチャワチャと気軽にできました。その反面で、レベルが上がるほどにデスすると大きく失われる経験値ペナルティや、期限内に帰れないとキャラがロストする仕様が、程よい緊張感を生んでいました。ベッドでスポーンできないハードコアモードもあり、さらなる緊張感を求めるプレイヤーたちも挑戦できました。

余談ですが、Icarusと同年にValheimという名作が出ました。目標のあるオープンワールドゲームという点で、Icarusとは共通しています。

今のIcarus

Steamレビュー見てると、ゲームが変わったと思う人もいるようです。発売後と比べるとかなり変更点があります。

アプデ量がえぐい

記事執筆時点で103週間毎週(たぶん)連続更新です。すごすぎる。パッチノートは、最初は英語ですが、一週間前後で翻訳されているようです。

オープンワールドの追加

オープンワールドの作成画面

「非常に好評」に転じた

オープンワールド」とは、元々「ミッション」で区切られていたIcarusのマップを全て統合して遊べるようにしたモードです。現在のマップは、「オリンポス」「ステュクス」「プロメテウス」の3つあります。オリンポス以外はDLCです。

初めの頃の「オープンワールド」は、SMPL3ミッションという単純なミッションしか行えませんでした。しかし、プロメテウスが今年8月に登場して、「ミッション」と「オープンワールド」が初めて統合されました。このおかげで、Icarusの評価は爆上がりしました。その後、ステュクスも「ミッション」と「オープンワールド」を統合し、今月のアップデートで、オリンポスも統合されました。「ミッション」では、ミッションのたびに拠点建築など全てやり直さないといけませんでしたが、オープンワールド」では、ワールド内で作成したものを使い回して次のミッションに活かすことができるようになりました。一部オープンワールドに対応していないミッションも存在しますが、おおむね遊ぶことができます。また、以前の「ミッション」モードも残されていて、全てのマップで遊ぶことができます。

オープンワールドでミッションを行うためには、CONT4CTデバイス(ランク2)を作って、超音波リレーアップグレード(ランク3)を取り付ける必要があります。暗号化衛星アップグレード(ランク4)も付けると、さらに多くのミッションに挑戦できます。

制限時間のゲーム内時間化

発売後のIcarusはリアルタイムで制限時間が消費されていました。しかし、現在ではミッションを行っているときにしか制限時間が進行しなくなりました。Icarusの根本と言える部分だったので、開発者はよく決断したなと思います。なお、オープンワールドには時間はありません。

キャラロスの廃止

キャラクターは、たとえHARDCOREでも死んだときにロストせず、タレントやテックツリーを引き継げます。失うのは持って行ったワークショップアイテムぐらいです。死亡してゲームを退出するとセーブされるため、フレンドに参加してもらえば、助けてもらうこともできます。

ミッションの整理と増加

現在のオリンポスのミッション

これは一例ですが、現在のオリンポスで行えるミッションのうち、最初の枝分かれの部分です(まだまだ伸びます)。黄色く「解除する」と書いてある「POTSHOT:トレーニング」は後から追加されたものです。「洞窟探検:アシストストック」も同様です。他の枝分かれにも追加されたミッションがあるため、発売当初と比べるとミッションが充実しています。

以前はHARDCOREが別の枝分かれで表記されていたのですが、ミッション開始時の難易度を選ぶところでHARDCOREが指定できるようになりました。「困難」かつ「HARDCORE」を選ぶと報酬が2倍になります。経験値もおいしいです。

ワークショップの充実と整理と利便化

充実するワークショップ

もともと色々ありましたがさらに充実しました。特に、シノタイドロップシップ召還ビーコンは革新的で、ミッションの帰還が手軽になりました。ビーコンを投げると、降下時のドロップシップが移動し迎えに来てくれます。解除コストが高いものの、購入コストは25レンと破格です。農作物が全部買えるようになったのもいいですね。自分は、オープンワールドで小さな畑を作り、調理素材をかわるがわる育てています。

画像の左を見ると、カテゴライズされるようになったのも分かるかと思います。右下の検索欄は日本語対応です。紫のエキゾチックの他に、赤のレッド・エキゾチックという通貨も増えました。赤はプロメテウス限定で採取できます。

ワークショップのアイテムは、軌道交換インターフェース(ランク2)を作ることで、オープンワールドで遊んでいるときやミッション中にも購入と要請ができるようになりました。要請後にアイテムがポッドで投下されてきます。以前はミッションを終了させて軌道(ホーム画面)に戻る必要がありました。

斧やつるはしなどのツールや武器に類するアイテムは、これまで自動修理でしたが、右クリックからの有償修理が必要になりました。費用は一律1回10レン(黄色の通貨)です。耐久度は関係ありません。ホーム画面に戻る必要がありますが、軌道交換インターフェースで送って修理を頼むこともできます。

タレントの調整

ソロタレント独立化

以前はタレントもソロタレントもポイントを共有していました。今はポイントが別になりました。Icarusは、テックツリー(設計図的なもの)は全て取得できるものの、タレント(スキル的なもの)は全て取得できません。ソロタレントが独立化したことで、気軽にソロタレントを取りつつ、他のタレントの割り振りを考えることができるようになりました。タレントの種類も増えているようです。

テイムの登場

テイムしたバッファロー

種類は多くありませんが、何種類かの動物をテイムできるようになりました。かわいい!寝床と水入れと餌場(全部ランク2)を用意すれば育てられます。親子でいる動物の親を狩り、子どもをそのまま飼う場所へ誘導するだけでOKです。めっちゃ楽。鹿は親子の時もありますが飼えないです。

成長したら名前を付けられます。その後は、サドルを付けて上に乗ったり、カートで荷物を運んでもらったりできます。カートはバッファローだけかも?成体になると寝床で寝なくなるのが残念。他の動物に襲われるうえに弱いので、プレイヤーが守る必要があります。今週のパッチノートでテイム機能の拡張が予定されていると明かされて、レベリングもできるようになるらしいので、今後に期待です。

ユーザーデータの自由化

これは賛否両論かもしれません。セーブデータなどのユーザーデータは、開発側のサーバーに保存されなくなりました。同時に開発側のサーバーが閉鎖され、ユーザーデータはローカルに保存してSteamクラウドでバックアップする形になりました。

移行期間中に移さなかったユーザーデータは消失しました。たとえば、発売後にIcarusをプレイした人で、ユーザーデータの移行を逃している場合、セーブデータが消失しており、キャラを作り直す必要があります。私は発売後しばらくはやっていましたが、今月再開したときにキャラを作り直す羽目になりました。

利点(というかこれが目的)もあって、ユーザーデータが自由化したことで、専用サーバーの設置が可能になりました。G-Portalなどの会社がIcarus用のレンタルサーバーを販売しています。従来通りサーバーを構築せずにプレイヤー同士で遊ぶこともできますが、専用サーバーを使うことでパフォーマンスを安定させて遊ぶことができます。さらに、開発のRocketWerkzが廃業してプレイできなくなるといった心配もなくなりました。

大人しくなった公式日本語X(Twitter

Icarus_JPが活発的だったころのTwitter

Icarusには日本語公式Xがあるのですが、確認した限り、この2022年2月9日あたりまでは、公式Discordのスクショをときどき貼ってはコメントしていました。他にも、ゲームに役立つTIPSや設定を紹介していました。絵文字もよく使っていてカジュアルな雰囲気でした。しかし、最近ではパッチノートが翻訳された時につぶやくBOTと化しています。

公式Xの活動低下のみならず、そこにリンクもある日本語公式Discordの「お知らせ」は2022年6月22日以降に続報がありません。管理者やモデレーターのロールが表示されておらず(すでに存在しない?)、失踪した状態になっています。掲示板としては機能しているため、質問やフレンド募集などは定期的に行われています。

公式からの日本コミュニティへの関心が薄いのではないかと疑う状況になっています。ゲームの日本語訳も、発売当初から直されていない怪しい部分があります。これはちょっと悲しいです。

DLCの状況

復帰者や購入者が気になる点にDLCがあると思います。独断で分類して説明していきます。所持している人と所持していない人が一緒にプレイすることは可能です。

メインとなる拡張

本編とステュクスとNew Frontiersのセット

オープンワールドやミッション自体が増えるコンテンツは、ニューフロンティアとStyxになります。本編とこれらがセットになったProspector Editionというのがあるので、これを買うと間違いがありません。2023年11月26日時点でセール中です。おそらく11月29日までです。あまりセールを行わない印象なので、欲しい人は買いましょう。

Styxは、無料DLCとして本編の購入者に配布されたので、私のように持っている人もいるかもしれません。途中から有料化したようです。無料DLCだったのでオリンポスとかぶる雰囲気もありますが、ミッションの難易度が高く、ワニや鳥などもいるため楽しめると思います。まだフレンドとやるために最初のミッションしかやってないので細かくは分かりません。

New Frontiersは、最初から有料DLCとしてリリースされました。私はPVを観て購入しただけで、詳しくは知らないですが、溶岩のバイオームがあるようで、レンガ建築(?)の素材も登場しています。生物もこれまでと大きく異なる形状のようです。全体的に真新しい雰囲気です。ストーリーも練られているようで、レビューにそのような書き込みが見られます。早くフレンドと遊びたい!

ホストがStyxやNew Frontiersを持っていて、ゲストが持っていない場合、ホストが招けばゲストが遊べるというように聞いたのですが、試してないので分かりません。不確定な情報です。

家具や装飾を増やすパック

飾りや家具のパック

Art Deco Furniture Pack、Industrial Furniture Pack、Interior Decorations Packが該当します。前者二つは今月の17日に出たとても新しいパックです。購入すると該当のテックツリーが解除できるようになります。DLCのページを見てもらえば、どういうものかは分かります。

Interior Decorations Pack単品もおすすめです。これを買うと、石工台(ランク2)で鉱石と石を組み合わせてジオードというものを作れるようになります。燃料なく光る貴重な光源で、夜の家をライトアップしてくれますし、サイズも程よく、見栄えも格段に良くなります。低ランクで作れるのもとてもいいです。

どうしても割高感は否めず、お布施に近いです。しかし、CEO曰く、得た資金は全てゲーム開発につぎ込んでいるとのことなので、Icarusを気に入った方はぜひ買いましょう。飾りや家具の質感もいいですし、オープンワールドの拠点を飾るにはうってつけです。

「前哨」マップを追加するパック

Outpost(前哨)パック

今のところ開発に進捗の無い「前哨」のマップを追加するパック郡です。「前哨」は、「オープンワールド」や「ミッション」と並ぶモードの一つで、経験値半減で資源無限わきの狭めのマップで、のんびりサバイバルできるモードです。微妙らしいので私は買っていません。

終わりに

Icarus遊びやすくなりました。昔やって楽しんでたけどやめてしまった方、ぜひ遊びましょう。11月29日までセール中なのもお忘れなく!

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