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悪いねよりいいね

欧米のゲーマーはどれぐらいいる?

ちょっと前に日本のゲーマーは3700万人という話をしました

thumbsupper.hatenablog.com

では海外はどうなのかも気になりますよね。今回はそれを調べます

 

統計選び

日本では社会生活基本調査がありましたが、海外ではTime Use Surveyというものがあります。アメリカでは労働統計局、EUでは欧州連合統計局(ユーロスタット)において集計されています

 

・・しかしながら、どちらも問題があります

 

まずアメリカ。こちらはATUS(American Time Use Survey)が集計されています。でもATUSは人数を出してくれません。あくまで時間の観点から調査しているため、何を何分しているという平均を出してくれるだけなのです。具体的には以下のリンクのチャートが結果として示されています。ゲームを25分でやめる人は珍しいでしょう。これは0分と答えた人も含めて平均化しているためと思われます。アメリカ人はゲームよりもテレビというのは分かりますが、今回の目的の参考にはなりません。なので民間のゲーム業界団体ESA(Entertainment Software Association)のデータを参考にします

 

American Time Use Survey: Charts by Topic: Leisure and sports activities

 

そしてEUではHETUS(Harmonished European Time Use Survey)基準に基づいて各国の統計が集約されているはずなのですが、HETUSのサイトに行くと2007年で統計の更新が停止しています。流石に古すぎて参考になりません。理由などは分からないです。生活時間が重要視されなかったためにHETUSが頓挫したのか、各国の歩調が合わなかったのか、僕の調べが足りないのか。何にせよ、国家規模の集計を簡単に調べる方法がないので、少し古いですが民間のゲーム業界団体ISFE(Interactive Software Federation of Europe)のデータを参考にします

 

結果

アメリカでは63%の世帯に少なくとも1人ずつはゲーマーがいると推定される

EUでは、オンライン回答者の25%が、少なくとも1週間に1回はゲームをすると答えた。また、オンライン回答者の31%が、ゲームをすることに非常に関心があると答えた

 

これだけいれば、流行っていると考えていいんじゃないでしょうか

 

EUの方はオンライン人口となっています。Ipsos社MediaCTグループに調査してもらい、オフラインのインタビューとオンライン調査を併用したとあります。これが原因でしょうか。総計15142人の回答者がオンライン調査を終えたとも書いてありました。一方で米ESAも同社に依頼していますが、4000世帯を調査したとあるので、恐らくオフライン調査だと思います

 

今回記事名に「人口」と入れなかったのはこのためです。 具体数が分からない結果となったからです(-_-;)。それでも結構参考になります。以下に両結果の根拠であるESAのデータとISFEのデータへのリンクを載せておきます

 

ESAのデータ(DOWNLOADを押せばレポートが見れます。3ページ目を参照)

Entertainment Software Association | 2016 Essential Facts About The Computer And Video Game Industry

 

欧州ISFEのデータ(リンク先のPDFファイルをクリック。5ページ目と15ページ目を参照)

Videogames in Europe: 2012 Consumer Study | Interactive Software Federation of Europe

 

そう、無料なのです。いいですか?無料でデジタルで閲覧できるのです。6000円や7000円もする『CESAゲーム白書』や『CESA一般生活者調査報告書』を尻目に、欧米のゲーム業界団体は誰もが見れるようにファイルを置いてくれているのです。もちろんCESAの出版物は、値段なりのページ数が割かれて、このような簡易レポートとは比べ物にならない量がありますが、だとしても、一般の消費者が理解したいような内容が網羅されている資料を無料で提供していないCESAは、欧米に比べて情報伝達が遅れていると言えるでしょう

 

ESAやISFEのデータには他にも興味深い結果が載っているので、一通り目を通しておくと、ゲーマーとしての教養を深められるかもしれませんね